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幸三で年上の幸村が三成を愛でる。妹プレイ可、ということだったので・・・。
『SAVE ME? 』
なんかの呪いで都合よく小さくなってしまった三成。
兼続曰く害はないらしい。二、三日すればもとに戻るというのだが・・・。
「す、すごい! 佐吉萌え〜です!! 」
幸村は目を輝かせた。
「世話になる。自宅ではいろいろと世間体というものがあってな、」
小さな体に似合わぬ尊大な口調。
間違いなく石田三成その人である。しかし、どうみても子供。
「か、かぁいいい〜」
「あの幸村? 」
元が華奢なので分からないが、見た目はせいぜい12、3がいいところ。
随分縮んだ…もとい、幼くなったものだ。
今や、背丈は幸村の胸に届くどうか。
はっきりした目鼻立ちと凛とした雰囲気は変わらないが、やはり頬は少年
らしく丸い。ちょっと小動物っぽい。
首を傾げると童子らしく顎のラインで切り揃えられた赤い髪が揺れる。
ふわっとした猫毛だ。
紺の浴衣を着ているのはなぜだか分からないが、素足に下駄も風情が
あって可愛らしい。
なにを隠そう、一度は小さくなった佐吉とあれやこれやの楽しいことをして
みたかった幸村だ。
佐吉のお守を担当させられて嬉しくないわけがない。
「おーい、ゆきむらー」
(並いるライバルたちを押しのけての勝利、これに真田の戦を見よ――!! )
「ねー聞いてないよねーゆきむー」
というか、みんながやりたがったので、くじ引きになっただけなのだが。
ともかくこれは千載一遇のチャンス。
「しかと目に焼き付けねばっ」
じーーーっと音がしそうな熱視線を浴びせかける。
「や、・・・・やめぬか幸村・・・そんなじろじろ、恥ずかしい・・ではないかっっ」
もじもじと着物の裾を握ってしまう三成、改め佐吉。
きゅんっっ!
抱きしめたい。華奢な体を両手でぎゅっと。
(はっいかん! )
「三成殿、安心して下さい! もとの体に戻るまでこの幸村がいかなる外敵か
らもお守りします!! 」
「う、うん・・・・ありがたいんだけどね、なんか怖いよ今日の幸村。という
か外敵って誰? 」
「ふふふふふっまずは着替えましょう! 」
「え」
佐吉の受難は始まったばかり。
だが、
5分後。
幸村宅はにぎやかになっていた。
「ちょっとーなんでみなさんいるんですかー?! 」
幸村は不法侵入者もとい、保護者気取りの二人を見つめた。
もちろん、兼続と左近である。
幸村の狭いアパートのリビングに大男が二人。フローリングに胡坐をかいている。
「いやーすいませんね、うち の殿が。」
「わー左近、よくきたな。さっき別れたばかりだがな」
「うちの 強調しないでください。」
「ハハハッ友のためだ! 私が付いていなくては佐吉が淋しがるだろう☆ 」
「おー兼続、俺のためにきてくれたのか、まあさっき別れたばかりだがな。」
「淋しがりませんよ。(てか邪魔だからねあんたら。)」
一同まったくかみ合わない。
だが、一つ確かなことがある。
それは、―――
このままでは夢に見た佐吉とのラブライフはやってこないということだ。
幸村は意を決した。
「三成殿、失礼。」
「うおっ」
がしっと、佐吉の小さな頭を両手で挟むと、そのまま耳を塞いでしまう。
「ゆーきむーなにも聞こえんぞー」
わたわたする三成はそれは可愛いのだが。
「くじ引きの結果を忘れたとは言わせませんぞお二人とも、」
こちらは絶対零度の頬笑みを浮かべる。
もちろん抱えられた三成には死角で見えない。
「いや別に忘れたわけではなんいですけどね・・・」
「幸村! 黒いっ腹黒いぞ不義だ! 」
「ともかく此度の件、お二人の助けは不要。三成殿のことはすべて私に一任して
もらいますよいいですね? 」
「分かった分かった。手は出しませんから殿を放してやってくださいよー」
「むう・・・仕方ない。だが不義な真似は許さんぞ! 」
渋々、二人が両手を振って降参のポーズをとると、満足したのか幸村はにっこり
笑って三成から手を放してやった。
「じゃ、とっとと帰って下さいね。」
『え…』
それはそれはいい笑顔だったとか。
「さ、いつまでも浴衣ではなんですから。」
「ゆきむ・・・強引・・」
嫌いじゃないけどね、なんて言ってる場合じゃない。
三成は手を引かれてずるずると奥の部屋へ連れて行かれてしまった。
バタン。
「さて。」
「まっ幸村・・・待って心の準備が! 」
(てか笑顔が怖い! )
さして広くはない寝室だ。追い詰められた三成のすぐ後ろはパイプベッド。
「大丈夫ですよ、優しくしてあげますから佐吉」
「佐吉呼ぶな、てか子供扱いやめろ・・・・」
「だって子供じゃないですか今は」
冗談とも本気ともつかない笑みを浮かべると、幸村はひざまずいて三成の赤い
髪を梳いた。
もっと絡みつくかと思ったが、案外ふわっとした猫毛の感触が楽しい。
間近で三成の琥珀色の瞳が潤む。
「あ、阿呆! ゆきむら・・・ねぇちょっと本気か・・・・?」
「なにがですか? 」
「あああああ、もうっ」
小さな体が忌々しい。
まあ、大人に戻ったからと言って、純粋な腕力で幸村に勝てるとは思えないのだが。
「だめだめだめだめだからっ!!! 」
「なにがですか、着換えるだけですって」
いつも通り呑気な口調で浴衣を脱がしにかかる。
「ここで負けては俺の沽券にかかわるのだよっ」
「佐吉は難しい言葉を知ってますね〜えらいですねー」
軽くあしらわれてしまった上に、「よしよーし」などと、頭を撫でられてしまう。
「・・・・・く、屈辱」
帯にかかる手をばしばし叩いて抵抗するもあまり効果はない。
「いたっ痛いって佐吉」
「佐吉言うな! 」
無駄だと分かると、今度はどうにか離れようと幸村の胸を必至に両手をつっぱて
押し返そうとする。
「はは、まったく暴れん坊ですねー」
何事もなかったように解かれた帯が床に落ちる。
「ひゃっ・・・・」
意外と大きな音に三成は固まった。そのままくるっと反転させらてしまう。
(あぁ、もうだめだーー)
終わった。食われた。
次々謎の言葉が頭を過るが、後ろから抱き竦められて頭の中は真っ白になった。
「佐吉、」
耳元で囁かれる声に痩身が震える。
「ゆ、幸・・・(まだ、か、覚悟が! )」
「えっと・・・・脱いでください? 」
「ぁ?」
早く、と襟を引かれた。
着物を脱がすときは後ろに回るものらしい・・・。
「これ着てくださいね、絶対似合いますから♪ 」
洋服を渡すと、幸村は丁寧に浴衣を畳んでいる。几帳面というか、マイペースな奴だ。
「ふ、ふぅん」
「着させてあげましょうか? 」
「きっ着られるから自分でできるし子供扱いするな」
ぷりぷり怒る三成に幸村は「残念です」などと言って笑う。
(な、なにもしないんだー・・・・)
別に期待してたわけではないのだが。まあ、肩透かしを食らったようで複雑な心境だ。
☆ ☆ ☆
「幸村、これは」
「にあってます! 写メ、いやデジカメで」
「や、ちょ・・ま」
突っ込みたいところが百はある。
勢いで幸村の部屋に連れ込まれたのはまあ、許そう。
「ランドセル・・・・いいですね」
強制お着換え。
薄いイエローのパーカーに半ズボン。室内なので残念ながら裸足だが、それも
また幸村の中ではアリだった。
赤い髪は一束だけまとめてサイドポニーに。夏らしくクリアキューブのついた
ゴムがキュートだ。
オプションでランドセルを持たせれば完璧。
「な、なぜ? 」
「佐吉〜」
なんとなく気づいてはいたが、
(幸村、変態だよね? )
怖くて聞けないが。真顔で「だから? 」などと言われたらさすがに泣く。
「あのー幸村さん? この服はどこから」
「気にしないでくさい! あと今日は一日『お兄ちゃん』でお願いします。」
カメラ小僧が何言ってんだい?
でも怖いので一応言っておく。
「ではお兄ちゃん、なぜ俺のランドセルは赤なのだ? なんか不満だ。」
自分の背負ったランドセルを見ようと首を捻る。
「三成殿は赤がよく似合うので! 」
「はぁ、なるほどなー」
左近がいなくては突っ込みが不在である。
「ええ、よく似合ってますよ〜。そういえばなぜ浴衣だったんですかアレも
似合ってましたけど」
「ああ、・・・・子供服がなかったのでな。兼続のお下がりを借りたのだ。」
おう、脱がして正解。
「そうだ、せっかくですから三成殿、あれですあれっ! お帰りなさいお兄ちゃん
ってやつ! やってください」
「せっかくだから、なのかそれは・・・」
そんな、めっさいい笑顔でも言われてもな。
だが期待に満ちた顔を見ると、ぐらぐらと心が揺れる。
まあ、これくらいなら幸村の願いを叶えてやっても罰は当たるまい。
「まかせておけ。一食一飯の恩義だ ・・・『お、お帰りなさいおにーちゃん? 』 」
どうだ?っと小首を傾げる。
「はうっ―――」
「別に、あんたのために言ったんじゃないからね! これも仕事だ」
「つ、ツンデレ・・・」
「おにーちゃんのば・か☆ 」
どうだろう。これくらいやっとけば満足だろうか。
「ゆき・・」
「ハァ・・・・ハ・・・・ナイスです・・・・グハッ! 」
「え? あ、息が荒いから、大丈夫じゃないだろお兄ちゃんーー! ていうか
幸村ぁ、しっかりしろ〜!!」
幸村は幸福の中で天井を仰いだ。
「幸村、サン・・・・フツーに大丈夫ですか? 」
ぱちっと目を覚ますと、心配そうにこちらを覗きこむ三成と目が合った。
額には濡れタオル。絞りが甘くて額がぐちょぐちょになってしまったものの
どうやら介抱してくれたらしい。
恐るべき不器用さ。だが、優しい。
「す、すみません」
「別にいいですけどー、でも鼻血で倒れる人初めて見た」
「ははは、ですよね? ・・・あのなんだか敬語、悲しいんですけど。」
距離を感じます。
「でも、幸村今は年上だから・・・・」
すいっと視線を外される。
「佐吉優しいっ」
「佐吉呼ぶなって ・・・なら幸村も今日は敬語じゃなくていいから」
ぞんざいな言い方だが、切れ長の三成の目元は赤く染まっている。
どうやら照れているらしい。
「も、もう大丈夫か幸村? 幸村が寝ている間に夕方になってしまった俺は
腹が減ったぞ、な、何かつくらなくては」
「ありがとうござ・・・うん、大丈夫。ありがとう佐吉」
「ふんっならいいけど」
「いっしょになにか作りましょう、なにが食べたい? 」
思えば幸村の笑顔は子供に好かれる。
「・・・うどん」
「え」
「あの可愛いエプロンがあるんですけど」
「着ないからね! 」
このあと二人は仲良くうどんを食べましたとさ。
茶番で申し訳ない! 幸村が変態っひどいなこれは。
エロ・・・くもない。(やっちまったー
しかも年下ってショタって意味じゃないですよね。。。完全に私の暴走。
気が付いたら殿が佐吉に (おいっ
というわけで、これで満足できるかーーいっ‼ て方はこちらへ→ おまけ